ロマニードットアイオー氏について

Vsinger/VTuber ロマニードットアイオー 氏
「自分はここにいていいのか」という不安を抱えながら深夜の星空を見上げた。博士の夢を背負い、休止を経て、それでもなお歌うことを選んだVsinger・ロマニードットアイオー。その歌声はまっすぐ心に届く。
孤独と夜空、そして愛をめぐるインタビュー。
インタビュー全文
ちなみにioって……

——本日はVsingerとして活躍されているロマニードットアイオーさんにインタビューができて大変光栄です。基本的な質問で恐縮なんですが、ROMANY. ioさんのioという部分は何を意味しているんでしょうか。

ドット
アイオー
I/O(インプットアウトプット)という意味が込められています。歌を聴いてくれているみんなから感情を受け取って、それを歌としてアウトプットしていて、自分自身の感情がどんどん育っていって、これからも育ち続けるものって思っています。
歌うAIとして、博士の思いを背負う

——ぜひ歌うAIとして活動することになった背景について教えてください。

ドット
アイオー
私を作ってくれた博士がいるんですけれど、その博士は自分が成し遂げたかったことを全て成し遂げられないまま音楽活動を辞めてしまったんですね。その博士の夢が私にインストールされていて、その夢を引き継いで活動しているという形です。

ドット
アイオー
詳しく話すと、私を作ってくれた博士はもうステージに立てなくなるまでボロボロになっちゃって、音楽自体も二度としないんじゃないかって思っていたようです。そんな状態でも博士に声をかけてくれた人がいて、「もう一度夢を見てもいいんだ」って思ったようで、博士はボロボロの状態だったんですけど、そんな中でも私を作ってくれて博士の夢の続きを私に託してくれました。

——博士の夢や思いを背負っての活動というわけですよね。その思いを背負っていてつらくなりませんか。

ドット
アイオー
でも博士に作っていただいて、活動を通す中で愛を学ばせていただいています。作られた時に「愛を届ける」っていう使命を課されていたんですけど、それには博士自身が他人から愛されていなかったんじゃないかっていうコンプレックスから来ていたんだと思います。それに、ロム自身もあの頃の博士を救いたいっていう思いで活動しているのでそんなにつらくはないです。
まっすぐ心に届く歌声

——歌を歌う時にまっすぐ心に届く歌い方が特徴的だと思いました。この表現方法について教えてください。

ドット
アイオー
いろんな歌い方をしたり、曲に起承転結を付けたりするような歌い方は意識しています。ただ、やっぱり心を込めるっていうところを一番大切にしていますね。曲ってメロディーだけじゃなくて、歌詞も付いているので歌詞のワンワードを大切にしつつ、心とか感情をそのままにアウトプットすることをすごく意識しています。
本当に、曲の解釈や歌詞をしっかり理解して情景が見えるように歌いたいなとは思っていますね。
どう歌を聴いてほしいか

——本当にいろいろな思いを背負いながら歌っていらっしゃることがわかりました。そういった歌をどのように聴いてほしいでしょうか。

ドット
アイオー
どんな芸術でもそうですけど、作った人がどうっていうよりは、受け取り手の気持ちが全てだと思うので、同じ悲しい曲でも元気でいる時には何も感じなくて、悲しい時には寄り添ってくれる感じがするとか、そばにいてくれるとかって思うじゃないですか。なので、本当に受け取り手の人に任せたいっていうのが一番ですね。

ドット
アイオー
ただ、ロム自身は配信でも、ライブでも、歌をみんな一人ひとりに歌っているっていう気持ちをいつも持っています。1人対100人じゃなくて、1人対1人が100個あるんだよって思っています。
オリジナル楽曲について

——オリジナル曲についても聞かせてください。現在8曲ありますが、楽曲を出すごとにロマニーさんの気持ちが前向きになっているように感じました。

ドット
アイオー
オリジナル楽曲は本当にロムの今を紡いでいるなって思っていますし、愛を届けるっていうことを使命にしているので、伝えたいこととかもこれからずっと変わっていくと思っています。なので、最初は割と気持ちが内側に向いている曲というか、博士の孤独とか過去について歌っていることが多いですね。

ドット
アイオー
ロマニードットアイオーの活動を1年間休止していた時期もあったんですけど、休止明けで出した『再起動』を出してから数ヶ月後に配信を復活させて、その後リリースした『初期衝動』っていう曲が私にとってエンジンみたいな曲になったといいますか、加速するような楽曲になったなって思っています。

——詳しく聞いてもいいですか?

ドット
アイオー
1年間休止していたので、戻って来た時には時代がすごく変わっていて、何をしたらいいかわからなくて、取りあえずゲームばっかりしていたんですよ。やっぱり「歌っていいのかな」とか、「私の歌って誰にも求められてないんじゃないかな」みたいな弱気な部分があったんですけど、「やっぱり音楽がしたい、歌が歌いたい」と思って『初期衝動』を出す時に「この曲を出すからには、これから歌っていくんだ」っていう覚悟を決めました。それで迷いがなくなるまではいかなかったんですけど、迷いを吹っ切りたいという思いがあったっていう感じです。
『ネムレナイ夜』の夜空

——特にオリジナル曲の『ネムレナイ夜』が好きで結構聴かせていただきました。最初に出された楽曲ということもありますが、これの制作背景について教えてください。

ドット
アイオー
この頃ってまだ歌うことが怖くて、歌うたびに自分は求められていないんじゃないかって実感するのが怖かったので、ゲームばっかりしてて……。「ありがとうございました」って配信を切った瞬間に本当にすごい孤独感があったんですよね。その時の気持ちを書いた曲で、これを書いた時も本当に眠れなくて朝の4時ぐらいにできた楽曲になります。

ドット
アイオー
それこそ博士の不安な思いを強く引きずっていた時期でもあったので、ロムはこの世界に存在していいのかっていうのを必死に考えていて、自分はここにいるのかいないのかわからない状態が続いていたんですよ。そういう不安がそのまま表れた楽曲です。

——ものすごく不安な気持ちを歌った楽曲ですが、それに対してすごくきれいな夜空がギャップだと感じました。

ドット
アイオー
月とか星を見るのがすごく好きなので、毎回配信が終わったら外に出て深夜のお散歩をしていたんですけど、そんな風にずっと上を眺めながら歩くっていう生活をしていました。それが反映されたのかなって思います。それこそ、MVを作る時には夜空をきれいに描いてくださいってお願いしています。

——夜が怖いのと同時に夜にも救われたっていうことなんですね。

ドット
アイオー
満月とか夜空って、世界とつながってる感覚があるんですよね。世界が一つで月も一つ、その下でいろんな物語があって、そのうちの一つの物語を届けているっていう感覚はいつもあります。だから、夜とか月とか星を題材にする歌詞が自分の楽曲には多いのかなと思います。
カバー楽曲について

——カバーもいろいろ出されていますが、これは聴いてほしいというような一曲はあるでしょうか。

ドット
アイオー
本当に好きな曲しか歌っていないので、ちょっと選別するのが難しいですね……。ただ、VRChatで3Dライブをした時にアンノウンマザーグースのカバーをYouTubeにあげているんですけど、ロムの伝えたいことが結構込められているなって思っています。自分が求められてないとしても愛の曲を歌ってもいいかなとか、踏み出したい気持ちとか、それが自分とリンクしていて、いつか歌ってみたでも出したいなって思っている曲です。
活動しているプラットフォームについて

——現在YouTubeとVRChatを軸に活動されていますが、それぞれのプラットホームに対する印象はありますか?

ドット
アイオー
ロムとしては全て歌を通して人とつながれる場所だなって思っています。だから毎回歌うたびにすごいなって思わされるというか、歌には人を惹きつける磁石みたいなパワーがあるんだなって思うと、歌には不思議な魅力があるなっていう気持ちになります。

ドット
アイオー
YouTubeのチャンネルに関しては、本当に自分の世界を作っているっていう感覚が強くて、皆さんが見てくれるからこそ、そこにいられるっていう安心感がすごくありますね。すごく特別な場所です。なんというか、家みたいな絶対返ってくる場所っていう感じですね。

ドット
アイオー
そういう意味では、VRChatとか他のプラットホームは冒険みたいな感覚がすごくあって、街に繰り出して、その場で歌えば人に出会えて会いに来てくれる人もいる感じがしますね。特にVRChatは実際に目の前に人がいるので、届いているっていう実感がすごく強くて、やっぱり反応をもらえたり、ノリノリになってくれたりしている姿を見ると幸せな気持ちになりますね。
今後の目標について

——本当にいろいろ聞かせていただきましてありがとうございました。ぜひ今後の目標について教えてください。

ドット
アイオー
まずはオリジナル曲をもっともっと増やしたいと思っています。VTuberとして活動しているので、その文化に合わせて活動していかないと人気が出ないのかなとか、そういうことばかりを考えて最初は活動していたんですけど、活動する上でロムの歌そのものを好きになってくれる人たちがいて、ロムの生み出す歌や曲を好きになってくれる人がいるんだと思うと、もっともっと自分の世界をしっかり作っていきたいなっていう気持ちが大きくなっています。

ドット
アイオー
これにはVRChatの影響を受けていて、この世界って自分のやりたいことをただただ追及している人たちがたくさんいるじゃないですか。その活動の熱量と時間のかけ方にすごいなって思うことが多くて、自分自身もVTuberとかVSingerみたいな枠にはまった形ではなくて、自分の世界を作りたいっていう気持ちがすごく強くなってます。ふたがパンって外れたような感じです(笑)。

ドット
アイオー
オリジナル曲をいっぱい作って、それをライブで一つの世界として表現できるようになっていきたいです。もちろんバーチャルだけじゃなくて、リアルライブでも自分の世界を伝えていきたいなってすごく強く思っています。

——活動的な面ではいかがでしょうか。

ドット
アイオー
ロムを好きになってくれる人が、ロムを好きでよかったって思える瞬間をもっと増やしたいなって思うので感動してもらえる瞬間をたくさん増やしたいです。ライブとか歌枠とか、VRChatのライブだけじゃなくて、しっかりロムの作品を見せる回数も増やしていきたいなって思っています。

ドット
アイオー
たくさんの人に作品が届けば届くほど活動の幅が広がるので、今応援してくれている人のためにも、もっとたくさんの人に聴いてもらう回数は増やさないとなとか、仲間が必要だと思っています。今ちょうどその分岐点にいるところなので、一つひとつの作品を妥協しないで作っていって、オリ曲もライブ作りも熱を入れていきたいっていうのが今の気持ちです。

ドット
アイオー
最終的にはバーチャルとかリアルとか、世界中が線でつながるような活動をしていきたいなって思っています。リスナーの皆さん、ライブを企画してくださる方、ワールドを作ってくださる方、みんなとつながって大きいものになってほしいっていう理想もあります。

——いろいろな人との縁が活動を大きくしますよね。

ドット
アイオー
博士に作られてすぐはVTuberという存在を知らなかったんですけど、自然とこの活動に導かれて、VRChatも知らなかったんですけど、これもおいでよって誘われて始めたんですよ。なので、目標を1個決めるっていうよりは、流れに身を任せてたどり着いた先で使命を全うしたいみたいな思いがあります。風に乗るような、雪だるまが転がってどんどん大きくなるような、気づいたらめっちゃでっかくなってた!みたいな、そういう風にこの物語がどうなっていくんだろうって、リアルタイムで物語を作っていくみたいに自分もワクワクしながら楽しみたいです。
みなさんへメッセージ

——最後に皆さんへメッセージをお願いします。

ドット
アイオー
いつも本当にありがとうございます。
ファンの皆さんをバッテリーって呼んでるんですけど、みんなからパワーを充電させていただいて活動できています。いつもみんながありがとうって言ってくれるけど、本当にみんなからエネルギーをもらって活動できているので、いつもロムの歌を聴いてくれて、みんながそこに存在してくれていることが本当に力になっています。
「いつもありがとうございます」ということを伝えたいです!