概要
Vシンガー・若草きよかの初のワンマンライブ「This is My Voice」が、2026年7月12日(日)、東京・秋葉原の「LIVE SPACE Q」(旧・秋葉原トークライブBAR from scratch)にて開催された。開場は18時30分、開演は19時15分、終演は21時。同時にライブ配信も実施され、現地の客席と配信のコメント欄、ふたつの「会場」が同じ熱を共有する一夜となった。
「This is My Voice」レポート
開演前から高まる熱気——チェキ完売、緑に染まる客席
開場とともにファンが次々と来場。ステージには普段の配信でおなじみの待機画面が映し出されていたが、会場の音響機材を通した音は音圧も解像度も段違いで、「いつもの配信」と「特別な一夜」が地続きであることを予感させた。
開演を待つファンに話を聞くと、期待の高さが言葉の端々からあふれていた。
「1年前から応援している。努力してきたのを見てきたので、その集大成を見に来ました」
「今年から応援しています。この会場で他の演者さんと出ているのを見て魅力的に感じました。今日のワンマンを楽しみたいです!」
「友人からオススメされて今年から応援しています。女性の低い声が好きで、若草さんが大好きです。今回のワンマンに来られてよかった」
物販のチェキは開演前19時5分に完売。その報(しら)せは配信のコメント欄にも伝わり、驚きと祝福の声が上がった。会場では半分近くのファンが「若草の会」Tシャツに着替え、開演前から一体感がすでにでき上がっていた。
19時、若草本人の声による諸注意アナウンスが流れる。開演前から本人が登場し、会場も配信のコメント欄も一気に沸いた。SNSではライブ用ハッシュタグも周知され、現地・配信の垣根なく参加への準備が整っていく。
0から100へ——全力のオープニング

19時15分、定刻どおりに開演。1曲目は『私は最強』。会場のボルテージは一瞬で振り切れ、ペンライトの光で客席はイメージカラーのグリーン一色に染まる。同じ瞬間、配信のコメント欄にも緑のクローバーの絵文字がずらりと並び、コメント欄にはもう一つの「客席」が生まれていた。ステージを端から端まで使いきるパフォーマンスには、初ワンマンの緊張よりも、この日を待ちわびた喜びのほうが色濃くにじんでいた。

2曲目は、ライブタイトルを冠したオリジナル曲『This is My Voice』。ファンのコールアンドレスポンスに押されるように歌声はさらに強まり、芯のある、突き抜けるような響きへと変わっていった。
アイドルモードで畳みかける中盤戦
3曲目を前に衣装チェンジ。「アイドルモード」に切り替わったステージで、MC中にはふっと気の抜けたかわいらしい表情ものぞかせ、ファンと一緒に笑い合う場面もあった。
3曲目・4曲目はカバーで『あなたに恋をしてみました』『私は、わたしの事が好き。』を続けて披露。ステージを見つめるファンの表情からは自然と笑みがこぼれ、歌を通してその場で元気が手渡されていくような、ファンとの絆が目に見えるステージだった。


5曲目・6曲目はオリジナル曲『凡才💚激重💚愛💚アイドル💚』『♡圧交換♡』を連続で歌唱。どちらもコールアンドレスポンスが絶え間なく続く楽曲だが、客席は疲れを知らないかのように応え続け、盛り上がりはむしろ加速していく。「最推しだよね?」という本人から直球の「圧」を受けても歓声に変えていく客席の姿は、普段の配信空間をそのままライブハウスに持ち込んだかのようだった。配信のコメント欄でも「はい! はい!」のコールが流れ続け、画面越しの視聴者も同じリズムの中にいた。


6曲目の前のMCでは、「お水飲みまーす」という若草に対してファンが「もっと飲んでー!」と声をかけ、「もう飲めないよ(笑)」と返すほっこりしたやり取りも。とはいえMCは全体を通して必要最低限で、すぐに次の歌へと入っていく。「ありがとうは歌で伝える」という意志を感じさせる構成で、一曲一曲の歌詞に感情が乗っていた。
感謝を歌に乗せて——静かに深まる後半へ
7曲目はSuperflyのカバー『輝く月のように』、8曲目はオリジナル曲『夢への追い風』。それまでの畳みかけるようなステージから一転、「感謝を伝えたい」というMCでの言葉どおり、やさしさの乗った柔らかい歌声に変わる。その感情を受け取った客席の空気も静かに変わっていき、歌に乗った「ありがとう」に涙を流すファンの姿も。8曲目が終わると、会場は感動の拍手に包まれた。

9曲目・10曲目はカバーで『keep on』『わたしに花束』。しっとりとした空気を一気に引き上げる2曲であると同時に、涙を流すことがあっても前を向き続ける——そんな若草きよかの生きざまと重なって聞こえる選曲でもあった。カバー曲を自分自身の歌として響かせる歌唱には、この2年の積み重ねが確かに表れていた。
仲間からのメッセージ、そして新曲『最推し♡あでぃくしょん!!』
中盤のMCでは、親交のあるVTuberたちからのメッセージ動画が上映された。「誰かの『やりたい』の力になっていること」「やりたいことに真っすぐなこと」「人に元気を与えること」——言葉は違えど、全員が同じ人物像を語っていたのが印象的だった。動画が流れている間、本人は終始そわそわと落ち着かない様子で、褒められ慣れていない等身大の姿に会場からは温かい笑いが起きていた。
そして、この日初発表となった新曲『最推し♡あでぃくしょん!!』が披露される。「最推し」という言葉への思いを詰め込んだ、ポップでキャッチーな激重ソングだ。「『最推し』って口に出すなら覚悟みせてよ」と、ファンの胸の内へ一歩も二歩も踏み込む歌詞からは、彼女自身のVTuber活動への覚悟も透けて見えるようだった。
新曲の余韻も冷めやらぬまま、新衣装のお披露目へ。イメージカラーのグリーンを基調にした、ふんわりと豊かなベルラインのドレス姿に、客席からは「かわいい!」「きれい!」の声が飛ぶ。本人も「フワフワでいいでしょ!」と満面の笑みで応え、幸せな時間が流れた。

『銀の龍の背に乗って』、そして本編ラストへ
そのフワフワとした空気を切り裂くように歌われたのが、中島みゆきのカバー『銀の龍の背に乗って』。感情が盛り上がっては沈み、沈んではまた立ち上がる——そんな人生の起伏を知る者の歌声で、真っすぐ前を見据えて歌うその姿は、ファンの羅針盤であろうとしているかのようだった。

歌い終えると、「中島みゆきさんは、私が歌を始めたきっかけになってくれた方。人生を歌えるシンガーになりたいと思って、次の曲を作りました」と、この日2曲目となる衝撃の新曲発表が待っていた。曲名は『風清らかに、心つないで』。「あなたに出会えたこの人生。私が歌う意味があるなら、今こそ届けよう。痛みも悲しみも抱きしめて」「ともに在れるこの日を永遠に刻もう」——自身の活動やファンとの関係、そこに込めた思いを余すところなく伝えるバラードだ。その思いが届いたかのように、ファンはステージにくぎ付けとなり、目の前から伝わってくるすべての感情を受け止めて、涙を流していた。

本編ラストはカバーの『harmonized finale』。UNISON SQUARE GARDENが等身大の人間の思いを歌ったこの曲に、若草はこれまでの歩みと、これからも活動し、歌い続けていくことへの葛藤と決意を重ねているように聞こえた。明確な答えはまだ見つからないかもしれない。それでも真っすぐ前を向き、思いを真っすぐ届けていく——ラストを盛り上げるファンの声に押されるようなその歌声に、すがすがしささえ覚えるフィナーレだった。
鳴りやまないコール、アンコールへ

本編終了後、会場と配信の双方から間髪入れずにアンコールコールが湧き上がる。『僕のこと』『This is My Voice』を歌うという宣言とともに、再びステージへ立った若草に、客席からは「おい! おい!」のコールが飛び、この日いちばんの熱量でライブは真のクライマックスを迎えた。歌い終えた瞬間、コメント欄は「ありがとう」の言葉と拍手で埋め尽くされ、初見だという配信視聴者からは「来て本当によかった。感動をありがとう、普通に泣いた」という声も上がった。

終演後——ファンが見ていたのは「これから」だった
終演後、ファンたちに感想を聞いた。
「若草きよかが最推しでよかった。これからも安心して活動してもらえるように、最推しとして行動していきたい!」
「感無量。泣いてしまった……。去年の8月はつらそうだったけど、ファンのみんなと支え合ってここまで来られた。ライブの中身は濃かったです。次もやってほしい!」
「この1stワンマンは、一つの区切りでありスタートだと思う。どうしても応援したい気持ちになるし、今回のワンマンで成長が見えた。病気も克服して成長してる!」
「2年ぐらい応援してきて、魂が震えたし、涙も出てきた。感無量。歌もうまくなっているのが最高だった。まだまだやってくれると思うので、また見たいです!」
誰もが感動を語りながら、その視線の先には「次」があった。配信のコメント欄に流れた「現地の方々、帰り道気をつけてね」という一言も、このコミュニティーの温かさを象徴していたように思う。
閉演後の購入者特典1on1では、普段の配信さながらの和気あいあいとした空気が流れた。ファン一人ひとりの思いを、一つひとつ受け取っていく若草きよか。
「This is My Voice」というタイトルどおり、自分の声で感謝と覚悟を示した初ワンマン。彼女の歩みは、ここからまた始まっていく……。


関連リンク
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