歌い手AiSA SMASH! 2026へ参加

2026年7月11日から12日かけてオーストラリアのシドニーにて『SMASH! 2026』が開催された。コスプレイヤーや歌い手によるパフォーマンス、同人グッズの販売などが行われるSMASH!(Sydney Manga & Anime Show)でニコニコ出身の歌い手AiSA氏が2日間に渡ってパフォーマンス。初の海外パフォーマンスとなったその感想や現地での交流について話を伺った。

インタビュー全文

全力で挑んだSMASH! 2026

Tukkun

——SMASH! 2026への出演、お疲れさまでした。初めてのオーストラリアで大変なこともあったかと思います。以前のインタビューで「オタクカルチャーの伝道師」という気持ちで臨みたいとのことでしたが、いざ本番を前にどのような気持ちで臨まれたのでしょうか。

AiSA

「オタクカルチャーの伝道師」という部分では、気持ちがぶれることなくオーストラリアへ行けたと思います。プロの方を教えているボイストレーナーさんに直談判して、一カ月近くボイトレも受けていたので、本気で取り組んだライブだったと思います。本当にめちゃくちゃ練習しました。

初めての海外

Tukkun

——初めての海外で不安もあったかと思いますが……。

AiSA

やっぱり言語の壁がすごく不安でしたね。英語が話せないので、買い物をするにしても、なにかするにしても、MCをするにしても、自分の思いが伝わるのかなっていう不安がありました。でも、海外にずっと行ってみたいという気持ちが昔からあったので、楽しみなことばかりでした。日本の外ってどんな感じなんだろうっていうのもありましたし、世界観も変わると言うじゃないですか。だからすごくわくわくしていました。

Tukkun

——そうだったんですね。降り立った時の感動も大きかったのではないでしょうか。

AiSA

飛行機から降りた時は、逆に本当に着いたの?と半信半疑でした。日本で飛行機に乗ったらそのまま直接空港へ行きますよね。看板に≪SYD(シドニー国際空港)≫と書いてあるんですけど、「ハリボテじゃないの?」と思っていました。空港から乗ってぐるっと回って日本に帰ってきているんじゃないかと……(笑)。

Tukkun

——初めての海外はそんな感じになりますよね。やっとシドニーに着いたんだって実感した瞬間はどこでしたか。

AiSA

みんなでタクシーに乗ってホテルに前乗りしたんですけど、その時の街並みを見て海外に来たんだなと実感しました。建物も全然違いますし、歩いている人たちも違いますし、本当に来たんだなという気持ちでしたね。

現地でのリハーサルなど

Tukkun

——現地でリハーサルをされて、スタッフさんの雰囲気が全然違うということをおっしゃっていましたが、具体的に伺ってもいいですか。

AiSA

運営さんが結構ノリノリでしたね。日本の現場だとPAさんもそうですし、スタッフの皆さんも職人のように真剣に機材を操作しているんですけど、オーストラリアのスタッフさんはDJかというぐらいノリノリで機材を調整していましたね。踊りながらPAをしていて、エンタメを楽しむぞという空気感がすごく強かったなと感じました。
そういう流れもあってか、運営さんもライブを見に来てくれるんですよ。偉い方々がライブを見に来ていて、そういう意味でも「本当に楽しむぞ」という力がすごく強いんだなと思いましたし、一体感がすごくある印象でした。

Tukkun

——音響がとてもよかったともおっしゃっていましたが、具体的にどんな点に違いがあったのでしょうか。

AiSA

スピーカーの量がすごかったんですよ。そんなところに置かないだろうっていうぐらい、外音のスピーカーが置かれていました。
あとは、私の声質って裏声がマイクに乗りにくいところがあるんですけど、その声質に合わせて細かい調整をやってくださったところもすごく伝わってきました。演者ファーストだったなと思います。

「技術よりも心で通じ合えるライブがしたい」

Tukkun

——「技術よりも心で通じ合えるライブがしたい」とのことでしたが、実際にステージに立ってみていかがでしたか。

AiSA

なにより、お客さんが喜んでくれたので、それを実感できて本当にうれしかったです。
出番がKradnessさんのあとだったので「こいつ誰だよ……」とブーイングされるのも覚悟していました。でもいざ歌い始めたら「お、なんかやっているな」という感じで続々と人が集まってきてくれましたし、足を止めてくれる方もいらっしゃったので、本当にうれしかったです。2日目のライブでは1日目で私のことを覚えてくれた人たちが最前列で待っていてくれたので、不安なんか全くなく安心して歌えたなと思います。1日目に比べて煽りもいっぱい入れられたので、会場の一体感も感じられましたし、リスナーの方も含めて楽しんでいただけたのではないでしょうか。「技術よりも心で通じ合えるライブ」も達成できたと思います。

ハプニング……?

Tukkun

——そういった中で、参加者のコールで楽器の音が聞こえなくなったとか……。

AiSA

本当にありがたいハプニングですよね。歌詞を全部頭の中に入れて挑んでいるので、音源とずれたらどうしようとドギマギしながらやっていました。

プロとの共演

Tukkun

——Kradnessさんをはじめとした音楽シーンの第一線で活躍するような方々との共演もあったとのことですが、なにか感じたことなどあるでしょうか。

AiSA

普段プロの方のリハーサルを見ることってないじゃないですか。そんな中で、Kradnessさんは冒頭だけ音を確認して早めにリハーサルを終わらせて体力を温存していたので、「これがプロか……」と衝撃を受けました。私なんかはリハをぎりぎりまでやっていたいし、心配で心配でみたいな感じなので、印象的でしたね。音楽との向き合い方を学ばせていただけたなと思います。

海外ファンとの交流

Tukkun

——海外ファンとの交流でも印象的なシーンがいくつかあったとおっしゃっていましたが、そちらについて教えていただければありがたいです。

AiSA

首から提げるゲストパスというのがあるんですけど、これってずっと飾っておきたいぐらい大切なものじゃないですか。これにサインをくださいと言ってくれた人が何人かいらっしゃって、「こんな大切なものに私のサインなんか入れていいんだろうか……」と思ったんですけど、結構それがうれしかったですね。
あと「写真を撮ってください」と言ってくれる方も多かったんですけど、日本のオタクたちと全く一緒の反応をしていてかわいかったなと感じました。「わわわわわ」となっていて。
あとは以前から私のことを応援してくれていた海外の方がたまたま会場にいらっしゃって「え!? なんでここにいるんですか!」というような出来事もあっていい思い出になりましたね。

現地のイベントへ参加

Tukkun

——現地のクラブにTeddyLoidさんが出るということでご参加されたみたいですが、刺激を受けた点などを教えていただければと思います。

AiSA

SMASH! 2026自体にもTeddyLoidさんが出演されていて、私もパフォーマンスを見ていたんですけど、そこで運営さんと話している時に「近くのクラブにTeddyLoidさんが出演されるんですが行きますか?」とお誘いをいただいて。「行きます! 行きたいです!」という感じで、ナイトクラブに入っていきました。
そもそも私自身がクラブという場所に行ったことがないですし、初のクラブが海外のクラブだったということで、正直怖かったです。
いざ本番、TeddyLoidさんのパフォーマンスは本当によかったです。みんなぶち上がっていました。私はアニメの『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』が好きなんですけど、それに楽曲を提供しているのがTeddyLoidさんご本人がDJしているのでとうれしかったです。周りの人も楽しんでいるのを見て、幸せな気持ちになりました。

オーストラリア・シドニー滞在

Tukkun

——改めてシドニー滞在はいかがでしたか。

AiSA

本当にいい人ばかりでした。ホテルでも、会場でも、飛行機でもいい人ばかりでしたね。飛行機で隣になった人がオーストラリアの方だったと思うんですけど、私は飛行機に乗り慣れていなくて、イヤホンジャックが見つからなかったんですよ。いろいろ探して見つけて刺したら、隣で「Nice!」と言ってくれましたし、荷物を隣に置きたいなら置いていいよとも言ってくれて、本当に優しかったです。
広い場所に住んでいるから明るくのびのび生きているんだなと感じて、移住したい気持ちになりました。

Tukkun

——シドニーに滞在されたということでいろいろ食べられたと思うんですが、なにがおいしかったでしょうか。

AiSA

全部おいしかったんですよね。でもコーヒーとクロワッサンが特においしかったです。でっかいクロワッサンを空港で自分へのお土産に買ったぐらいでした。あとは海鮮系も食べましたし、一生分の肉の塊も食べた気がします。

Tukkun

——ちなみに印象的だった場所はありますか。

AiSA

会場へ行くまでにでっかい公園があったんですね。その公園がメリーゴーラウンドとかアスレチック、スケートリンクが一緒になっていて、それもすごかったんですけど、その正面には海岸があるんですよ。そんな感じの本当に夢みたいな場所があって、遊べるし、海岸でたそがれられるし、夜になったら夜景もライトアップもきれいで、自然と町が一緒にある本当にすてきな場所でした。

日本帰国後

Tukkun

——いろいろ聞かせていただいてありがとうございます。日本に帰ってきてからの反響もすごかったですね。

AiSA

ニコニコ出身の歌い手が海外に行くということ自体が前代未聞というか、なかなかないことなので、すごく注目されたのかなという部分はもちろんあると思います。でもやっぱり日本のファンの人たちがすごく応援してくれて「頑張ってね」というリプがたくさん届いたので、みんな温かいなと思いました。
成長してくれている姿を見てくださっているファンの方々がいるということが何よりもうれしかったです。「前よりも歌がうまくなってる」とか「練習したからよくなってるね」という言葉もいただいて、すごくうれしくなりました。

Tukkun

——今回の海外公演を経て「オタクカルチャーの伝道師」としての考えに変化はありましたか。

AiSA

ここは結構考え方が変わった部分ですね。今までは伝道師として既存楽曲のカバーを皆さんにお伝えして楽しくやれればという気持ちでいたんですけど、これからはしっかりシンガーとして成長していって、AiSAというコンテンツとして海外に立てたらいいなと思っています。やっぱりここは周りの人からもボイトレの先生からも「ちゃんとシンガーとしてやっていくべきだよ」と応援していただいているので、今後を見据えて活動していきたいです。

海外を経験しての今後の展望

Tukkun

——今後もチャンスがあれば海外へ挑戦しに行く感じですね。

AiSA

海外公演は本当にしたいと思っていて、今回のSMASH! 2026みたいなアニメコンベンションがいろいろな地域でやっているらしいんですよ。なので、他の地域のそういったイベントにも出演したいですね。
実はチャンネル登録者の半数が海外の方で、その中でもインドネシアの方が多いんです。なので、インドネシアでもライブをしたいなと思っています。

Tukkun

——今日は本当にいろいろ聞かせていただいてありがとうございました。最後に、今回の経験を踏まえて活動方針に活かしたいことがあれば教えてください。

AiSA

海外に目を向けてという点では、BilibiliとかInstagramに力を入れて伸ばしていきたいなという思いがあります。あとは英語の勉強です。しっかり勉強してMCなんてさらっとできちゃいたいです!

Tukkun

——ありがとうございました!

AiSA

ありがとうございました!

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